5月24日(金)

Y氏が急に仕事の商談が入ってしまって昨夜のうちに群馬に帰ってしまいました。 群馬まで北陸経由の下道で帰るということで、無事を祈って別れました。

と、いうことで今日はバイク移動で観光に向かいます。
M氏がNMAX155、私が当然バーグマン200です。 道は昨日のドライブで完璧にマスターしていることが分かったのでナビは使いません。
今日もお任せです。


@平城京跡地


朝一番で、平日の市内を通り抜け、平城京跡地に。
古都奈良を代表する地。午前9時半、観光客ほぼ無し。

M「奈良は京都と違って観光客が少ないんだよー。いつきてもこんな感じ。 みんな京都に行っちゃうんだよ。奈良行こうなんて人まずいない。 奈良がどこにあるかも知らないんじゃないかなぁ」
私「ふーん。そんなモンかのー」

確かに立派な設備が整った観光名所、平城京。

その広さは広大で、近鉄奈良線が鉄道計画する時、当時「このくらいだろう」と 推測して鉄道を作ってしまった後に、さらに広大だったことを裏付ける遺品が出土。
あわてた県と近鉄は悩みに悩んで、でもそのまま行こうとなった。
そのため、平城京跡地敷地内に近鉄が走る。




M「この辺は掘ると必ずなんか出ちゃうんだよ。」
私「出たらどうなるの?」
M「開発中止か延期。延期と言っても何年か分からなくて、新しい発掘技術や機械が発明されるまで そのままにしなければならない場合もあるんだ」
私「ふーん。そんなモンかのー」

平城京跡地は立派な割にすべて無料。
M「失業中でお金がないから、駐車場がタダで、拝観料が無料のトコしか行かないだよ。」
私「(ウソつけ〜)」


A暗峠(くらがりとうげ)チャレンジ
昨日は車で奈良側から登坂しましたが、今日は大阪側からバイクでチャレンジします。
どんだけ酷い上り坂かを事前に十分脅かされていた私は、その様子をドライブカメラに 収め、ユーチューブにあげるという大役を仰せつかりました。
NMAX先頭で、その様子を動画撮影します。

M氏は、学生時代に原付には乗ってましたがリターンにもならない完璧な初心者ライダー。 それに対して私はずぅ〜〜ッと乗り続けている大・ベテラン・ライダー。
「(その違いをみせつけたろか〜!スキあらば追いにゅいちゃろかぁー)」なんて 妄想しながら、音楽OFF、スマホOFF、BOX・LOCK、OK!って感じで 暗峠登坂チャレンジ〜レディーゴー!



ところが、ところが!
なんと!峠道全体に輪っか状のスリップ防止がしてあり、雨水のドブが道を頻繁に横切り、 全く平らでない凸凹道だったのです。そのため、リアボックス内で荷物が暴れまわり、 キャリア損壊の危険を察知。あっという間に戦意を喪失してしまいました。
おまけにNMAXの速い事、速い事。あっという間に先行してしまい、追いつけません! 全然動画に入ってないぞーと。でもガタガタ道で急ぐ気にもならない。
そんな次第でした。残念!ごめん!

さらに追い打ちをかけますが、動画、なぜか残ってませんでした。
ドライブカメラの退避保存ボタンを押下したはずが起動していなかったのか、原因は不明です。
しかも雨と潮でレンズが曇ってます。orz

ハッキリ言えることは、「Mよ。君は速かった!」と「暗峠はデコボコ道だ!」です。


B流れ橋
京都に移動して、国道からちょっと外れた木津川に架かる橋。
上津屋橋。洪水になると橋の各パーツがバラバラになってやり過ごす橋。 各パーツにはロープがありバラバラ後に回収可能になっている。
時代劇で良く使われる橋。2輪車通行可。



M「バイクは渡れるけど、渡る?」
私「わたらん」



C伏見稲荷神社


赤い千本鳥居で有名な『京都伏見稲荷神社』。境内も鳥居も真っ赤。



ここから山道の階段になります。本殿ははるか山の上。
バイクウエアにバイクシューズは無謀でした。
あっという間に滝の汗。ブーツの中の靴下水没。

私「ヒェ〜。ヒト多いねぇ〜」
M「これが京都。京都はこんだけ人が来るんだよ」
私「しっかし、暑いなあ」
M「まだまだだよ。まだ1合目にも行ってない」
M「冷やかしの観光客は大体3合目までかな」

私「ちょっと休もう。あそこで」
と私が指さす茶店で事件が・・・


伏見稲荷千本鳥居の石段参道には、ずらりと軒を並べて茶店があります。
そのうちの一軒に比較的広くてきれいな茶店『甘味処たけ屋』がありました。

汗だくで疲労困憊の私は、ポカリ(180円)を買おうとその店先にある自販機の前に立つと、 その横で氷水につけたペットボトル飲料各種を手売りで販売しているのに気が付きました。

出来れば店内でいすに座って休みたい私は、手売りしている店員(女)に
私「これ買って、中で飲んでいいですか?」
女「はぁあ。どぉぞぉ」
と、京訛りで返事しましたのでポカリ(同値)を購入。
「(やっぱ京都弁はええなぁ〜)」とニヤケながら 店内に入っていすに座ると、店の奥から作務衣姿の店主(男)があらわれ、

男「飲むんだったら外で飲んでくれるかああッ?」
私「いまそこで買ったものです。」
男「ここはこのメニューから買った人しか座らせんのや」
私「ああ、じゃあ、これ返金して。座りたいから買ったんだし。」
男「レジ打ったら返金できん」
私「メニューからなんか買うから。店内で休みたくて買って、間違えて買ったんだから返金しろ」

男はブツブツ言いながらレジに行って180円持ってきました。
私「じゃあ、この五福餅(150円)、ゴマで」
男「・・・(無言)」



水もお茶も持って来ず、テーブルに五福餅だけが来ました。
水分補給と休憩が目的だったのが、とんだ目にあいました。
結局、抗議の意味で五福餅には手を付けず150円置いて、
私「どうもごちそうさん」と、店を後にしました。

そして、店頭で衆人と男に聞こえるような大声で、
私『神様の門前で、えげつない商売してっとバチ当たりまっせー』
私「(言霊よ。天に届け!)」

常識と正義は人の数だけあります。


こんなやり取りを見ていた「失業中で金がないM」が外で待っています。
申し訳なく近づくと、
M「なあ?あれが京都人だよ」
昨日、方言女子の話で2人同時に京都の人間と付き合うのはやめろと言った意味が良くわかりました。

(※一部に差別的な表現が含まれていることは承知しております。)


その後、2人無言で階段を登り、冷やかしと本気の分岐点、3合目に到着。
M「どうする?」
私「降りよう」
とエスケープして京都伏見稲荷を後にしました。



D南禅寺


気を取り直して京都市内に入ります。
祇園を通り越し、南禅寺の駐輪場にM氏は一瞬の迷いもなく到着しました。
相当走り込んでいるのが分かります。

京都市内には、バイクがすり抜けて先頭に出られる昔東京にもあった交差点直前の二輪車ゾーンがあります。
M氏は道に慣れない私のためにすり抜けはしないみたいです。
私もあたりをキョロキョロするうえで、先頭にならない方が都合がいいので黙ってついていきます。

M「南禅寺の有名な門だよ。石川五右衛門が『絶景かな絶景かな』ってやったとこ。登ってくれば?」
私「靴脱ぐんかな?」
M「見てくる。・・・ああ脱ぐみたい。300円だって」
私「じゃあいい」
M「実は登ったことないんだ。失業者だから・・・」
私「じゃあオレもいい」

門の上に上がるのに300円。しかも土禁。
バイクブーツの中が汗で靴下が大変なことになっているハズ。
この状態の靴下で板の間に上がれば、濡れた足跡がついて後から登ってくる人々に不快感を あたえそうな予感がしてパスです。

バイクブーツの中敷きを夏用の吸湿速乾性があるモノに交換していてもこの有様の初夏の京都でした。

境内の奥に琵琶湖の水を通す水路があります。


この水路がアンティーク感があり、観光できたアベックが笑顔で写真をいっぱい撮っていました。

私たちは暑さに辟易して、帰ることにしました。
夕日の日差しが真夏の中を帰り着くころには真っ暗に。
まわりの車の数も激減する奈良の市街地です。
昨夜の電気風呂にまた行って、開店間もないサラダバーが非常に充実した「ブロンコ・ビリー」で リブロース・ステーキ(\3,200)をM氏にご馳走して滞在中のお礼としました。

M、ありがとう。充実した滞在だった。
また行くよ。その時は布団は買っといてね。
あと、女には気を付けてな。目的は金だからな。
オレオレ詐欺にも気をつけろ〜






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