北海道の旅


2006年10月8日(日)から20日(金)まで、13日間北海道を旅して来ました。

10月でもキャンプが可能ならと思って、フル装備です。実は本州でもこの時期に
キャンプはしたことがないのに、いきなり北海道でキャンプできるのか不安が募り
ます。

装備は、防寒性能の高いアウター、インナーとシュラフなど冬装備を準備しました。
シュラフは、高校時代に手に入れただけの美津濃製冬季用シュラフ。
性能は未知数ですが、これしかないので使用してみます。

それに防寒シュラフカバーをプラスしました。これでダメなら重ね着で対応しようと
思いました。


10/8(日) 晴れ
7日から出発を予定していましたが、台風の影響で予約していた船が欠航してしまいました。 東日本フェリーのインターネット予約をしていましたところ自宅に欠航の電話があり、対応した カミさんが気を利かせてくれて次の予約を取ってくれましたが、バイクの積み込みが満車で 空きは3日後とのことでした。当初、絶句してしまいましたが、念のため三井商船のネット予約を チェックしたところ、まだ空きがありました。
船は共同運航しているのに、情報は共有していないようです。
3隻は三井商船で、1隻が東日本だそうです。予約が東日本でもサンフラワーになる場合が 有るようです。
ちなみに、来年2007年1月から東日本フェリーは、大洗-苫小牧航路から撤退する模様です。 しかし、運行は三井に引き継がれ、1日2便の体制は確保されるようです。
今回の旅で相部屋宿泊を予定していますので、耳栓を持っていきました。
(2等寝台+バイク+人 ネット割引で¥18,750)

10/9(月) くもり
台風の影響で定刻より1時間遅れの15時30分に苫小牧西港に着岸しました。 この時、予想していたヘッドライトバルブロー側が切れました。乗船フラップの振動が きっかけだと思いますが、耐久性が劣る4輪用のバルブでそろそろ切れる時期と 思っていましたので、予備に1個持ってきていました。上陸後、駐車場の片隅で、 さっそく交換作業に入りました。が、夕暮れが迫っていたせいか、あせってバルブを 落としてしまいました。案の定、壊れました。仕方なくハイビームにガムテープで 対応しました。

丸山遠見望楼からの眺めです。
紅葉はまだ見られませんでした。昨年のガルルの付録にあった林道は、先の台風の影響で 倒木により通行不能でした。
しかも日没が関東より1時間は早い、16時30分位のためキャンプ場に急ぎました。
支笏湖モラップキャンプ場からの眺め。
料金500円。湖岸のサイトです。トイレ洗い場ともに高レベルのサイトでしたが、 利用者が少ないためか、使用可能な場所が限られていました。
意外にあたたかく、といっても日暮れ後の気温12℃で真冬対応では過剰装備でした。
今回家にあった温度湿度計を持っていきましたが、この日で壊れてしまいました。 気温20℃、湿度90%で針が張り付いてしまいました。
私のほかにもキャンプを楽しんでいるライダーが2グループいましたが、いずれも ハーレーチームで溶け込めませんでした。しかもソロは私だけ。 遠くで楽しそうな笑い声が響きました。耳栓が役に立ちました。

微風はあるものの、それほど寒さは感じることなく快適なキャンプが出来ました。 霜も結露もなく、撤収時は楽でした。
サイドスタンドのめり込み防止用板を自作しました。 ホームセンターで見つけた建築用金具(¥60)、何かの輪カン、ナイロンロープ1.5m、何かのカナビラと 白ガムテープで造りました。今回のツーリングでかなり助けられました。
ロープを付けたのは撤収忘れ防止のためです。

10/10(火) 晴れ
支笏湖周辺の林道走行を諦めていた所、ゲートの開いている入口を発見して トライしてきました。
硬く締まったとても走りやすいダートでした。適度にカーブしているもののほとんど直線で下っていきます。

ここ周辺の林道は、写真のような看板が分岐点にあり、まず迷うことは無いように思います。
途中で休憩していると乗用車が追い越していきました。この先で作業があるそうなのですが、 「あっちに舗装されたもっといい道があるよ。」と教えてくれました。わざわざ林道を走りに来る 事が分らない様子でした。

今回のツーリングでタイヤを新調しました。IRCのGP110ですが、舗装路からダートまで高次元で対応可能 と謳われているタイヤです。使用感は、まずは合格だと思います。コーナーでの食つき感が良いように思えました。
切れてしまったヘッドライトバルブと持ってくるのを忘れた携帯電話の充電ケーブルを千歳の町で 少し探しました。携帯電話ショップはすぐに見つかりましたが、開店時間まで2時間近くあります。 ホームセンターやバイクショップは見当たらないので、道中発見することを期待して先を急ぎました。
携帯の充電は、よくコンビニで売られている電池式の充電器を使うつもりでしたが、これは、 充電できる物ではなく、一時的に通話が出来る程度の物ということがわかりました。キャンプメインを 考えていたので便利かと思っていましたが、役に立ちませんでした。
通勤通学風景を眺めていると少しだけ気が引けます。

夕張の石炭博物館です。(\800)石炭の歴史村の広大な敷地の一角にある建物で、 過酷な労働をしてきた男たちの歴史が展示されていました。 当時のレートで大卒初任給570円の時代に炭鉱労働者たちの給料は、月に1万円だったそうです。 しかし、多くの者たちは粉塵による肺病に侵されたそうです。
平日の午前中だけあって、観光客は、団体が1組だけ足早にガイドさん付きで通り過ぎていきました。 その後、客は私だけ。見渡す限り1人だけでした。

それから近くにある、幸福の黄色いハンカチを見に行きました。3軒長屋の中は、つづきになっていて 1部屋の中に例の赤いファミリアが展示されていました。エンブレム、ワイパーは外されていました。 部屋中願い事が書かれた用紙で一杯でした。これで願いが叶うのか?なにが叶えてくれるのか? 興味深いのが、駐車場との途中にある一軒の黄色いハンカチ売店です。普通の民家に見えます。 黄色いハンカチ(\800)だけが売り物のようです。しかもこの家も展示物かと思えるほどの年代物です。
富良野に向かう途中で立ち寄った、 「三段滝」、そのままです。付近にマムシが出るという看板有り。 富良野駅前にAUを発見。 充電アダプターを購入しようとしたところ 在庫ゼロ。で、裏技(?)を教えてもらって 旧型汎用アダプター(\980)を購入。 「北の国から」の「三日月」でチャーシュー麺大盛りを食べつつ、 アダプターをシコシコ細工しました。 ヘッドライトのH4バルブもホームセンターを見つけて交換出来ました。 (2灯で\940) 「ファーム富田」。季節外れでも訪れる観光客は結構多い。きれいでないので そそくさと移動。

「星に手のとどく丘」キャンプ場です。当初当然キャンプをするつもりで 受付をし、サイトの吟味をしているとオーナーさんが、「バンガローが空いてるから 使っていいよ。」と言ってくださいました。
気持ちが、グラグラきました。 「ここのキャンプ寒いよー。」「バンガロー快適だよー。」「ストーブも 使えるよー。」と。ご好意に素直に甘えました。


キャンプ場は、富良野市内からかなり離れたところにあります。 結構走ってもなかなか到着せず不安になりました。
キャンプサイトは、芝生で少し傾斜があります。(\500) サイト横に東屋があって、バイクが2台、雨露よけに置けます。
お借りしたバンガローは、ロフトタイプの1棟でした。1階は、カーペット貼り、ロフト部は、 板張り。エアマットと冬季シュラフで十分でした。
これを無料で使用することにはさすがに気が引けたので、私の『かど。』名刺と千円を テーブルに置いて来ました。ただ、お札が無かったので百円10枚。カッコ悪かったかな。
おかげ様で快適な一夜を過ごしてしまいました。 この日をもってテントは結局張る気持ちがなくなりました。
秋の北海道は、日の出が、5時半。日没が16時半です。行動可能な時間は極めて限られます。 テントを広げる時間と撤収する時間がもったいなく感じるようになりました。しかも、この日以降、 寒気が到来し一層寒くなり気持ちが萎えてしまいました。
オーナーさんに車で10分という「フラヌイ温泉」を教えてもらいました。 しかし、こちらの車で10分は20kmくらいあって、しかも町は暗く、なんと発見できず。 帰り道も不安になって戻ってしまいました。
10/11(水) くもりのち雷雨時々晴れ
早朝、星のキャンプ場を撤収して今日中に網走を目指しました。無理でした。

今にも降り出しそうな雲の下、まずは麓郷の森にある木の家のほうに行って見ました。 こじんまりした森の中に管理棟とレストラン、売店が点在しています。木の家は、木の家でした。 早朝だったため無人で、見学するにも外見だけでした。石の家のほうには行きませんでした。

ショートカットの裏道の林道を行く途中からポツポツ雨が降ってきました。
その後、雨足は強まり、狩勝峠では土砂降りになってしまいました。 名物?の角煮蕎麦を食べ、メロンの切り売りを食べ、 雨の様子をみつつ峠を越え、然別湖を目指しましたが、鹿追笹川で猛烈な雷雨となり、 コスモGSに雨宿りで飛び込みました。店番の青年に事情を話し、しばらく雨宿りさせてもらいました。 その後すぐに落雷で停電になり、給油機のシステムがダウン。道を挟んだ向かいにある自宅コンビニ から親父さんが来て復旧していました。ホンダマグナに乗る青年の30日間日本一周の話で盛り上がる 中、小雨になってきたところで缶コーヒーのお礼と給油をして先を急ぎました。
小雨の中、然別湖に着きましたが、曇天の湖はもの悲しくも寂しげに、どこが唇に見えるのか 一向に不明でした。キャンプサイトは、傾斜のある芝生で、向こうにはBBQスペースがあり 数名の従業員がなにやら準備に忙しそうでした。何かのイベントかと訪ねたら修学旅行の 学生たちがこの後来るということで、ロッジの宿泊も無理そうでそのままスルーしました。
午後3時。
糠平温泉でどこか適当な宿をさがして通りを流していると、ロッジ風の建物で「空室有り」を 発見。素泊まり2名以上1人\3,500とありました。
「今晩1泊ひとりでお願いしたいんですけど。」
「ひとりで3,500円じゃ貸せないね。おばさんの掃除代で赤字だよ。」
「まぁその辺は、多少オーバーしても結構ですから。2食付で7,000でどうですか?」
「レストランで食事は出来るから。5,000円でならいいけど。」
(「おお、素泊まり5,000円までならと思っていたのでドンピシャ。」)
「5,000円ですかぁ・・・。食事は別ですよね?」
「別だね。でもキッチンバストイレ付きだよ。6人用をひとりだよ。 きれいだし。建てたばっかりなんだよ。近所の宿は・・・(略)なんだから。」
「わかりました。じゃあ素泊まり5,000円でお願いします。」
みたいなオーナーと交渉の上\5,000で借りることが出来ました。露天風呂が別にある、6人用ロッジです。 1階リビングキッチン、2階板の間寝室です。バストイレ付き。
中央にはレストランがあるので、食事も可能です。でも、客が1人だということで どこかに出かけていきました。夕食はどこかで適当に。ということです。
周辺の食事処は、すべて閉店。しかたなくキャンプ食で済ませました。
夕方にはすっかり天気は回復しました。 翌日は、快晴!!凛とした空気がうまい。
しかし昨夜は、青大将2匹出没には驚いた。
近所の足湯。


10/12(木)
快晴の糠平国道(R273)。国道から糠平湖は見ることが出来ない。
糠平湖北側からダート4kmほどで、タウシュベツに架かるアーチ橋があるが、この時期は水没していました。
水没していることを確認するために見に行きました。 林道のコーナー入口の木にかかっているビューポイントであろう案内は、写真のように心もとない。
白樺並木が続く、三股山荘付近。
この後、三国峠をショートカットする、「三股・置戸林道」があるが通行止めであった。
三国峠近くから西クマネシリ岳方向。
北海道の紅葉は、黄色く色づくらしいが・・・。
北海道最高峰、大雪山。
すでに山頂は、雪化粧がなされていた。吹く風は冷たく強い。雲の流れも速く、山頂を隠す。
R39、石北峠1,040m。
気温10℃。大雪山から吹き付ける風が冷たい。
峠に売店があるが無人であった。缶コーヒーの自販機もあったがすべて「冷たい」。
大型トラックが峠の高速コーナーを疾走して行く。
この辺りの平均速度は優に70km/hを超える。
サロマ湖、キムアネップ岬。
予定では、昨夜のキャンプ地にしていたところ。

キャンプ場自体は無人であったが、水、トイレは利用可能であった。
サイトは、砂利混じりの芝生。ネットの写真では、高台にあると思っていたが 実際は、水際であった。
能取岬。
22年前、ジャングルのような道を友人Kと自転車で行った岬。
今では、りっぱな2車線舗装路で長いトンネルまである。
半日かけて、パンクしながら行ったあの道の面影は無い。

しかし、あの灯台とあの崖は今もそのままだ。
あの夏の日と違って秋の夕日だ。
とほ宿「アニマの里」。(1泊2食付\5,850(ビール込み)
とほ宿は、今回の北海道行きではじめて知りました。 いわゆる民宿です。
相部屋制をとっていますが、この時期お客が少ないため相部屋ではありませんでした。
館内に設置された薪ストーブの暖かさが心地いいです。
宿泊客は、8名程。その中でソロ組3人は、一緒のテーブルで食事をしました。
経営コンサルタントの男性と、西田ひかる似の女性と私です。話し上手なお2人によって 会話も弾みました。その後は、オーナーを交えて一杯ご馳走になりました。
館内では無線LANが利用可能で、みなさんが作成した、または関係するHPの話題で 盛り上がりました。グーグルアースの存在をそのとき知りました。

ゼロ円マップの割引券を持っていましたが、あえて使いませんでした。

10/13(金)
北浜駅、喫茶停車場。
駅舎内に汽車の内装を模した情緒ある店内。
窓の外にはオホーツク海が見える。
静かにJAZZが流れ、メーテルがひとり。
オムライスとコーヒーでひととき。
≪喫茶停車場≫
PM5:00〜フランス料理要予約。
定休日:火曜日。
清里にある来運神社。(らいうん)
何の変哲も無いような神社入口。
奥の鳥居をくぐるときれいな水が湧き出ている。
この水を飲むと運がよくなる伝説があるそうな。

そんなことより、さらに奥に進むと小川が流れ橋が架かっている。
この川にじつに多くの遡上中の鮭がいた。
よく見なくても川の中は鮭だらけだ。
これだけ多くの鮭がいっせいに遡上する光景は驚異であった。
知床グランドホテル 北こぶし に立ち寄り湯。(\1,000)
8階に展望風呂。屋上に露天風呂。いずれもウトロ港を眼下にオホーツク海をのぞむ。
また、駐車場横に無料の足湯がある。しかも、足拭き用にタオルまで完備している。 サービスの徹底が感じられた。
ただ、あまりの豪華さにロビーをバイクファッションでうろつくのは気が引ける。
10/14(土)
昨夜は、北こぶしからすぐ、ウトロのメインストリート一角にある、
とほ宿「ボンズホーム」に投宿。
客は私だけ。じゃがいも料理とケーキがウリの宿です。 1階は軽食喫茶店、2階が民宿になっている住居兼店舗です。 外観以上の広さではありますが、少し無理があるかもしれません。
保育園に通うユイ君と奥さんの様子を見て、少しだけホームシックになってしまいました。

ホームページにもとほ宿のガイドブックにも所在地図が掲載されていませんが、 ウトロに行けば絶対分ります。

知床観光船に乗って半島見学をしようと早朝1番受付に行ってみると、無情にも 欠航の張り紙が・・・。付近のクルーザー観光も同様でした。2時間待って、 次便の様子を見ることも考えましたが、スルーしました。

フレペの滝。
自然センターから片道徒歩20分。
ボンズホームで買った美しい音の熊除けの鈴を持って。
知床峠から見上げるように聳え立つ羅臼岳(1,661m)。
頂には雪が見える。
前夜は、路面凍結のため通行禁止になったが、午前7時に解除された。
知床峠より羅臼側の眺望。
国後島、チャチャ岳(1,882m)の稜線がはっきりと見える。

羅臼側道路には、バイクには迷惑なスリップ防止溝が刻まれている。 ここ知床のこの溝は、タイヤが取られる感覚のほかにハンドルがうねる様な 感触が伝わりライディングに酔ってしまう。もちろんスピードは出せない。
野付半島。
半島の入口から片道約20km。所々砂に覆われた道を行く。
ネイチャーセンターから有名なトドワラを徒歩で見に行けるが、
先の大雨で散策路が崩壊したため見学は出来なかった。
北十九号。
開陽台に行く途中、道を見失った。
ルート標識もなく、行き先掲示板も無い原野のダートをGPS頼りに進んだ。

開陽台。
開陽台のキャンプサイトにはバイクは原則立ち入れない。
駐車場脇に「バイクはこちら」と案内があるが、上ってみると サイトに入れないように柵がある。

猛烈な風の中、2つのテントがあった。
あたたかいハイジーの家で、挽きたてコーヒーを飲んでいると 1人の住人がやってきて2,3言葉を交わした。

「風が強いですね。」
「この前の方がもっとすごかった。ポールが折れたから。」
「いつごろからここに?」
「7月からかな。もう少ししたら、たたんで南にいくよ。」

大学生くらいと思われる彼は、3ヶ月以上ここから離れられないらしい。

日中でこの風と気温では、とてもキャンプできない私は、近くのキャンプ場を 教えてもらった。しかし、丘を下りたすぐそこのキャンプ場を彼は、行ったことが 無いという。ここから一歩も出ないのだろうか?
オートキャンプ開陽台。
開陽台でのキャンプを即断念して、ダート1本下ったところにある林間サイト。

もうお客は来ないと思って閉める準備をされている中訪れましたが、 気持ちよく対応してくださいました。

お借りしたのは、牽引車付きのバンガローで2人用でした。 (\2,500(人\500/バイク\500/バンガロー\1,500)
十二分に気を使って造られたキャンプ場です。 風呂はありませんが、シャワーが有り、トイレも洋式で余裕のスペースです。
特筆したいのが、バンガロー内の電灯です。普通なら裸電球60Wを使用する ところを蛍光灯ランプを使っていました。これだと夜中に目を覚まし電灯をつけたとき 急激に明るくならず目に優しいのです。オーナーの心使いが感じられます。

夜、住居のログハウスからJAZZの音が聞こえてきました。ちょっとお邪魔するつもりが、 オーナーご夫婦の温かいもてなしで24時まで話をしてしまいました。
翌朝も出発の挨拶に伺うとミルク、コーヒー、プリンと頂き恐縮してしまいました。



                               別れ際には、ご夫婦でわざわざ表まで出て手を振って見送ってくださいました。
                               是非リピートしたい、おすすめしたいキャンプ場第1位です。

10/15(日)
開陽台オートキャンプ場のオーナーに、林道情報を教えていただきトライしてみました。
完全に迷いました。北海道の林道をなめていました。

教えていただいたところは、開陽台から養老牛経由で裏摩周に抜ける道でしたが、 分岐が多く、しかもかなり距離を行ったところで行き止まりというところでした。 何回もピストンを繰り返しました。標識は一切ありません。道路の通行跡も分岐点では 双方にしっかり残っていてどっちが本線か非常に分りにくい。
GPSにはもちろん道路は表示されない。ガソリン残量はリザーブと予備燃料ボトル(500cc)込みで半分弱。 道道まで30km程度と聞いていましたが、70kmほど走ってやっと抜けられました。

途中で川の増水で道が切れていましたが、戻るとまた大変な距離になってしまうため、 石を積んだだけの人がやっと通れる程度の橋?を抜け本線に戻ることが出来ました。

北海道の林道を走る際は、十分な時間と燃料残の確認が必要です。 林道自体は、ほぼフラットな硬く締まったダートで走りやすいです。

パナクシュベツ林道
(左)養老牛温泉を抜けたところにある牛。

(右)裏摩周湖展望台。
小雨の降る山の上は、やはり強風が吹き訪れる人は少ない。

神の子池。
神秘的なエメラルドグリーンの水をたたえ、池の底には、摩周湖からの水が湧く所が見られる。
所沢ナンバーのBAJA乗りのライダーと。北海道に来て初めてソロライダーと話が出来ました。 EOS7Sを片手に熱心に写真を撮っていました。
聞くと8月から北海道を廻っているそうで、すでに走行距離1万kmを超え、タイヤ交換とオイル交換2回を済ませたそうです。
道東でバイクメンテナンスをする場合、北見が一番都合が良いそうで、タイヤなどはメーカーを 指定しなければ翌日には入手できるそうです。
風でバイクが倒れるのを防ぐためにツッカイ棒の板切れを携帯していました。中々のアイデアです。 シェルパの場合、スタンドの傾斜が結構有るため風で反対側に倒れることはまず無いと思いますが、 スタンドのめり込み防止板とツッカイ棒があれば万全ですね。
(今回のツーリングで私は、一眼を持っていこうと最初思っていました。やはり広大な風景は広角で 撮りたい思ったからです。18mm,28mmでもいい。広角レンズが欲しいと思うシーンは多々ありました。 私の持っているEOS7と比較して彼の7Sは、エクステリアと情報表示液晶のバックライト追加などの 改善がされていました。7Sが最終型で、もう銀塩は製造しないそうですが少し残念に思います。)

硫黄山。雄大な山全体からおびただしいガスを噴出し続ける。
風向きのせいかそれほど臭くなく、噴出孔のすぐ近くまで行ける。
噴出孔近くでは、温泉タマゴ売りのけたたましい「卵ー、タマゴー、たまごー!!」の声。 1袋タマゴ5個千円、バラ売り無し!!!
屈斜路湖コタン温泉 丸木舟に投宿。
建物のすぐ裏にある湖岸のコタン温泉に入ろうとしたところ、たまたま空室ありの看板が目に入り 1泊お願いしました。

ここの宿は、非常に特徴ある宿で、アイヌ文化、特に食事と音楽に力を入れていて、 夜にはアイヌ民謡の舞踏、カムイライブが行われました。
『心静かに炎のように踊る幻想の舞台 カムイライブ by MOSHIRI』   この舞台に出演する方々は、昼は宿の従業員、夜はカムイライブ。
若い女性も多く、とても魅力的でした。
温泉は、内湯ですが、ヒーリング効果のあるというモシリの曲が流れる中、 柔らかい照明の下リラックスして温泉を楽しめました。
来年のJTB「るるぶ」の取材で2人が食事とライブを撮影されていました。北海道の珍しい宿の特集だそうです。
ライブが始まる少し前にタバコを吸っていると、モシリの後援会?の方たちと少し話ができました。 その中に伝説の映像作家・近藤将さんがいらっしゃいまして、いろいろアイヌについて教えていただきました。 近藤さんとモシリがコラボして作成したDVDもサイン入りで買いました。

屈斜路湖コタン温泉。
屈斜路湖のもろ湖岸にある温泉。湖には白鳥が群れ、情緒がある。 男女別ではあるがほぼ混浴。ご一緒した5人ほどの男性陣は全員全裸。 その中に6月から北海道に車で来ているツワモノがいらして、越冬するか否か決めかねている様子でした。 車の内装は、車内泊が可能なように防寒性能を上げているそうで、そういう話はとても興味があります。
女性は、数人様子見に来たが入る勇気は無かったようです。
男に生まれて感謝のひと時。


↑釧路湿原・コッタロ展望台。
 急な階段を上った頂上の展望台で見晴らしは良い。
 ガイドさん付き観光バスがいたが、お客は5人だけ。
←釧路市湿原展望台(\380)

10/16(月)
釧路湿原。
快晴、微風。湿原の西側のR53を南下し、コッタロを目指しました。 直線の多いこの道は意外とトラックが多く、のんびり走ると煽られました。 それでも丘陵地帯を走るとても気持ちがいい道です。

釧路をスルーして、道の駅「しらぬか恋問」で豚丼6枚(\980)に挑戦しました。
上に6枚、ご飯の中にもう1枚の計7枚に大盛りご飯がつきます。 牛丼特盛の2倍のボリュームです。 濃厚な味でしたが、完食出来ました。デザートにソフトクリームも。


「はしゃいで泳がないように!」が琴線にふれました。


音別近くの線路と並行して走るダートは、2.5km地点で通行止め。

 昆布刈石展望台は、ダンプの通行量多しで埃まみれ。
昆布展望台を過ぎてすぐに「黄金の滝」がありました。
見に行くと断崖から海に川が落ちて滝になっているようです。
フェンスもロープも何も無く、石もツルツルすべり、これ以上近づけません。
町の観光協会の看板がありますが、事故怪我は自己責任でしょう。
夕暮れ間際、晩成温泉に到着しました。あっ、写真は朝日です。
畑の中の一本道で、日が暮れるのを待っていました。 どのくらい寒くなって、どのくらい暗くなるか確認していました。 月も星も無い空に冷たい風が肌を刺します。 「あ〜、この先に温泉とご飯があるんだぁ・・・。」という安心感は絶大です。
晩成温泉は、日本屈指のヨウド含有量を誇り、青森県浅虫温泉の100倍も有るそうです。 色は茶色。露天風呂は無いものの、内湯から太平洋が望めるということです。 到着時には、日が暮れていて見えず。朝は10時開始なので実際には見ていません。
宿は、研修所です。10人部屋のシングルユースでした。 夕食は、温泉の食堂、俗に言う健康ランドの座敷で幕の内風ご膳。 朝食は、研修所内の食堂で一般的な日本の朝食でした。温泉と研修所は、道を挟んだ別棟です。
1泊2食入浴料込み\5,600。ランドリー有り。キャンプも可

この日くらいからタコメーターの針が動かなくなりました。エンジンはかかるので、メーター自体の故障 と思い様子見にしました。 その後、たまに動くこともあり、いよいよ本体が壊れたと思いました。 暴風雨、林道の振動など結構ハードでしたので。

10/17(火)
今日も朝から強風。空のシェルパが倒れそうなくらいの風が吹き付け、荷物を積むと安定するくらいでした。
黄金道路。ところどころ波しぶきが道路を覆う中を慎重に運転しました。かなりの強風で、50km/hも出せません。
フラつきながら進むといった具合です。車には素直に道を譲りました。
襟裳岬。
荒れ狂うというに正に相応しい烈風。  吹きさらしの駐車場にバイクなど置こうものなら、すぐさま押し倒す勢いがある。
風速は常に18mを超え、まともに歩くことさえ出来ない。 
岬の先端まで歩道がつづく。ここまで来てと思いつつ、風の強さに到達できず。



襟裳岬の「風の館」(¥500)もほぼ貸しきり状態。映画15分1本を私のためだけに臨時に上映していただきました。
お土産屋もひっそりとしていて、森進一の曲は流れていません。あまりの強風で到達証明書を買い忘れたのが 残念です。。
その後、車体を斜めにして強風に逆らいながら進む中、追い討ちをかけるようにさらに強い雨が降ってきました。
都合よくバス停があったのでしばらくそこで雨宿り。
その後遅目の昼食をとるために、アポイ山荘に寄りました。 カレーとザル蕎麦で落ち着くと、空室有りのマークと温泉マークが目に付き、進むか泊まるか悩みましたが、 少し早めですがチェックインしました。1泊2食\9,975、微妙な価格設定です。食事は、とてもゴージャスで 旬の食材を吟味した風が感じられました。ただ、温泉ではなく、水溶性ラドン?風呂でした。でも、露天風呂もあり 大浴場、サウナもあってよい感じでした。

10/18(水)
アポイ山荘の裏山の林道を経由して、太平洋に抜ける林道です。ダートはごく一部でほとんどは舗装化が進んでいました。 しかし、関東地方の道とは異なり、いつ何が出てきてもおかしくない雰囲気があります。すれ違う者は皆無。

太平洋に浮かぶ「親子岩」。夏は海水浴場になるきれいな浜があるが、今は訪れる人はなし。


三石海浜公園オートキャンプ場。
海が目の前の広大な敷地のよく整備されたキャンプ場。
パステルカラーのかわいらしいコテージが並ぶ。 防砂林がわりのシートを海岸沿いに設置作業中でした。
静内、二十間道路桜並木。
道の両側全てがサラブレッドのいる牧場になっている道。
牧場内の一般見学が可能であるが、時間が決められていて入場できなかった。
日高ケンタッキーファーム。
大回りして、日高の山並みを抜けてケンタッキーファームに。道幅は広く、カーブも緩い。 山間部でも高速コーナーが続くとても走りやすい道。
たまに工事中ダートもあるが、シェルパなら 全く不安はない。ただ、高速コーナーのR途中でダートに変わる箇所があり、すこしあわてた。
日高に入ると牛の牧場は無くなり、サラブレッド馬の牧場に変わる。
ケンタッキーファームは、入場料を徴収する観光牧場で、引き馬と、引き馬と、引き馬があった。宿泊する場合は入場料はとられない。
日高ケンタッキーファーム、
「スイートヴィラ H棟(6名用)」
(B&Bで\5,800)。

明日でこの北海道ツーリングもおわり。最後の宿にここを選びました。 この季節、どこの宿も宿泊客は少なく、飛び込みでも全く問題なく、 しかも料金もリーズナブルで内容はハイバリュー。

吹き抜け2階建てのコテージで、自由に使える薪ストーブがリビングにある。 バス・トイレ・キッチン付きだ。しかしガス湯沸かし器はあるが、ガスコンロは無い。 1階に2段ベット2つ、2階にセミダブルベット2つ。

食事は、センターハウスのレストランで、平取和牛のBBQセットを。 朝食は、コンチネンタルで宿泊代に込み。

17時にファームから近くの門別温泉『とねっこの湯』(割引券\350)まで送迎バスがでる。 行って見ると利用者は、私だけ。運行を予定していなかったらしく、1時間遅れでワゴンを 用意してくれた。温泉タイムは、正味40分。これじゃくつろげんよ。

薪ストーブの炎と濃い目のウイスキー。
心地よいあたたかさが体を包む。
薪のはぜる音。
ああ、至福。


早朝、ヴィラのすぐ裏の放牧風景。

10/19(木)
北海道最終日。最後にもう一度支笏湖に行こう。最後は、雄大な風景の中、しばし時を忘れよう。 それから帰ればいい。
距離は無いので、寄り道しながら支笏湖まで。
途中のウトナイ湖に。サンクチュアリは、2ヶ所ある。 ひとつは、林の中の小さな小屋。 もうひとつは、水鳥に直接餌をあげることが出来る水辺。
100円でとうもろこしをつぶした餌がある。
多くの観光客がするように、自分も。
人に慣れた野鳥は、水に撒く餌は口にするが、人の手から直接食べることはしなかった。


ここの駐車場には、無料休憩場があり、アイス(\100)、カップめん(\170)の無人販売がある。
(17:30まで開放。水曜休館。)


信号待ちの多い苫小牧の町を抜け、完全舗装済みのR141を通って、支笏湖へ。
崩落通行止めの苔の洞門を眺めた後、モーラップの樽前荘にて。

終わった。あとはフェリーに乗るだけだ。

宿の前で無遠慮に缶コーヒーを飲んでいると、中から ロッドを手にしたオーナーが出てきました。
「泊まる?」
「いえ・・・。」
「帰り?夕方のフェリー?」
「はい、フェリーで帰るところです。」
「そう、おつかれさん。次は泊まってな。」

また来よう。また、この時期に来よう。
そして苫小牧西港に向かいました。







おわり。


走行距離: 1,960 km
最高速度: 142 km
平均速度: 39.2 km
消費ガソリン:  68.65
平均燃費: 29.5 km/L



≪インプレ≫

野口シート
硬めフラットな形状に滑り止め表皮は、すばらしい効果がありました。
まったくお尻が痛くありません。お尻の据わりもよく改善されました。
ただ、リアの大荷物のせいで、乗り降りに足が上がらずアンコ盛りした
シートをブーツ踵で擦ってしまう。

POSH ELC LEDミニミニタコメータ
大雨に降られた後、ガラス面内側にくもりが発生した。防水性能は高くない。 途中、私の結線加工精度が悪く、不動になるも帰宅後修繕したところ 問題なく動いた。本体から延びるリード線は、細すぎる。

ガーミンGPS日本詳細道路地図
北海道のマップは、とても大雑把な感がする。林道などは網羅していない。 せめてマップルと同じ程度のレベルは欲しい。

ガーミン純正GPS電源アダプターシガーソケット
ネット通販で購入した。ネットの写真で確認済みだったが、コードが長すぎる。 サードパーティーのカールコードの方がスマートだ。また、シガーソケット部は、 接触が悪いようでたまに瞬断する。耐久性が同等であれば選択する価値は無い。

ツーリングマップル北海道
関東版と縮尺が異なり、距離が把握しづらい。区間距離表示も少ない。

カワサキ純正キャリア
あの大荷物をよく耐えてくれた。亀裂、ゆがみなど一切無かった。

AU
郊外、山間部やフェリーの中でも電波が届いた。昔では考えられないほど便利になった。 昔は長期ツー後、浦島太郎状態になってそれもまた楽しいが。掲示板を旅日記の代わりに しようとしたがタイピングが思うようにいかずアイデア倒れだった。
充電アダプターは、必須。富良野駅前AUショップで旧型充電器を購入したが、加工が必要。 加工箇所は、差込プラグの凸部をカッターなどで差し込めるように削るだけ。

耳栓
相部屋を想定して、耳栓を持っていった。相部屋はなかったが、役に立った。 耳栓本体をつぶして挿入するとゆっくり均等に膨らんできて耳の穴の形にフィットする。 フェリーの低周波エンジン音も緩和され熟睡できた。隣の部屋の鼾もシャットアウト。OK!

ガソリンスタンド
要所要所にスタンドがあり、土日も営業している。120km前後を目安に給油することで タンク容量の少ないシェルパでも安心してツーリングが出来た。 一応保険で600ccのシグ・フューエルボトルを携帯したが、不要であった。

カーフェリー
大洗-苫小牧間を利用。三井商船と東日本の2社が共同運航している。喫煙ルームが充実しているのは 三井のサンフラワー。大型TVとソファーを完備で飲食も可能でくつろげる。船内食も三井がバイキング形式で 内容も充実していた。東日本は食券制定食で種類も少ない。 客室もサンフラワーが○。2等寝台だが、三井が平ベッド、東日本が2段ベットで天井が低い。 来年2007年から東日本は同航路から撤退するが、船は三井に引き継がれ運航は継続される。

とほ宿
今回の旅で始めて利用した。いわゆる民宿で、相部屋が基本で2食付\5,000超え。 YHとの違いは、飲酒の可否と宿泊ルールが緩いこと。 一般住宅を開放した生活密着型宿では、生活感が有り過ぎる。

買い物袋
北海道にはゴミ箱が無い。スーパーの白いビニールだとカッコ悪いので、
100均の地味目の携帯買い物袋を持って行ったのがヒットだった。


傷害保険
念のため、痛い思いをした時にお金が出るようにしました。
セブンイレブンで取り扱っている国内傷害保険で、\3,000のコースを選びました。 1ヶ月間同額でしたのでツーリング予定期間の前後を対象期間に設定しました。  e保険ストア

スタンドサポートプレート
名前は適当です。要は、スタンドが砂地などにめり込んでバイクが倒れちゃうのを防ぐための板です。 北海道のキャンプ場などは、砂地、泥、芝生が多く、これが有った方が駐車位置を気にしなくてよい。

時速142km
今回のツーリングでGPS計測で最高速142km/hをマークした。 どこでそんなにスピードがあの大荷物にもかかわらず出たのか不明。
とりあえず自己ベスト。


Kawasaki スーパーシェルパ
このバイクに出会えて、本当に良かった。いまでもこのスタイルに飽きない。 スペックも必要十二分。長距離ツーリングも難無くこなす。最高の相棒だ。

Good Job Sherpa! And Thank You!



宿泊

10/9 支笏湖モラップキャンプ場 支笏湖湖畔 キャンプ
10/10 星に手のとどく丘キャンプ場 富良野 バンガロー
10/11 プライマルステージ 糠平温泉 コテージ
10/12 アニマの里 網走 とほ宿
10/13 ボンズホーム ウトロ とほ宿
10/14 開陽台オートキャンプ場 開陽台 バンガロー
10/15 丸木舟 屈斜路湖コタン 民宿
10/16 晩成温泉 大樹町晩成 研修センター
10/17 アポイ山荘 様似町 旅館
10/18 日高ケンタッキーファーム 日高町 ロッジ



温泉

10/11 糠平温泉 露天風呂
10/13 知床グランドホテル 北こぶし 展望屋上露天風呂
10/15 屈斜路湖コタン温泉 湖畔露天風呂
10/18 晩成温泉 太平洋展望ヨウド風呂
10/19 門別温泉 とねっこの湯 温泉センター



観光

10/10 石炭博物館 夕張
10/13 網走監獄 網走
10/15 モシリ・カムイライブ 屈斜路湖
10/16 釧路市湿原展望台 釧路湿原
10/17 風の館 襟裳岬


by かど。


2006/10